更新:2023年09月19日



次回の公開シンポジウム


縮減する社会における家族・親族研究と文化人類学―いかようにもありうる生の尊厳に向けて

    日時:2023年12月16日(土)13:00~17:00

    形式:対面、オンライン併用(要申し込み)
    ※オンライン参加の方には12月13日(金)の正午以降に参加用URLをお送りします。
    ※申し込み期間以降の参加希望については下記アドレスまでご相談ください。
    参加申請フォーム: ①参加申し込み(12/13正午締め切り)
    https://forms.gle/3CzuDk3UXMnFucqz9 ②託児サービス申し込み(11/25正午締め切り)
    ※託児サービスの詳細はフォームをご確認ください。
    https://forms.gle/9vRPMcrnykCbhTky9

    会場:東北大学 川内南キャンパス 中講義棟 2階 第3講義室(川内キャンパス C18)
    https://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/campus/01/kawauchi/areac.html
    ※駐車場はございません。公共交通機関(仙台市営地下鉄東西線 国際センター駅もしくは川内駅)をご利用ください。

    主催:日本文化人類学会

    趣旨:
      本シンポジウムでは、未婚や少子化、関係性の私事化が進行するこの縮減する社会にあっ てなお、家族・親族の再生産を前提として設計されてきたイデオロギーと制度の軛から逃れ られない私たち、ひいてはそれに立脚して展開されてきた人類学的営為そのものを問い直し 、いかようにあろうとも収奪や疎外感にさいなまれることなく、尊厳ある生を送り死を迎え るための展望を拓いていく。

    概要:
      文化人類学はその黎明期から家族・親族についての研究を盛んに行ってきており、近年で は自文化中心主義と本質主義の批判を受けて、血縁に限定されない様々な関係性の研究に取 り組んできた。また、実社会でも福祉分野を中心に家族機能の外部化(国家や市場による代 替)が試みられてきた。ただし、これらはいずれも家族の枠組み自体とその再生産を所与の 前提としているのだが、例えば日本を含めた東アジアで顕著なように、非婚化および出生率 の著しい低下と人口減少の進行によってその前提の維持はもはや困難である。にもかかわら ず、私たちはイデオロギー面でも制度面でも依然として家族主義とも呼ぶべき軛から脱する ことができず、結果的としてそれが社会の閉塞感と若い世代の不安感に拍車をかけている。 また、未だ人口減の局面には入っていない社会でも、経済発展に伴って早晩この状況が訪れ ることが予想されるし、種々ツールによる家族機能の代替や関係性の私事化は通地域的に不 可避の趨勢であるように思われる。  こうした縮減する社会の状況を踏まえ、本シンポジウムでは、制度に規定された家族・親 族関係に依拠せずとも、いかなる剝奪にも疎外感にもさいなまれることなく生を送り死を迎 えるための知見を、人類学の研究成果から拓いていくことを目指す。具体的には、定式化さ れた関係性や性/愛のあり方からの離脱を試みる人々の模索と、それでもなお抗い切れない 家族への志向に逡巡する人々の葛藤を比較検討することで、家族主義のイデオロギーとパラ ダイムを批判的に乗り越え、いかようにあろうとも尊厳が損なわれることなく生きることの できる社会の実現のための知見を導いていく。

    プログラム:

      趣旨説明:川口幸大(東北大学)

      第1部「尊厳ある生の死のために―家族という軛あるいは希望」
      報告①澤野美智子(立命館大学)
      「〈模倣〉がうまくいかないとき:日本における若年女性がん経験者の身体」
      報告②加賀谷真梨(新潟大学)
      「誰がために介護する―家族の先の地域主義とその限界」
      第2部「つながること/つながらないことの新たな模索―かくもある生き方に向けて」
      報告③:深海菊絵(国立民族学博物館/日本学術振興会)
      「つながりの実験:ポリアモリーにおける共生と技術」
      報告④:相田豊(東京大学)
      「わたしたちは本当に異なっている、そして本当にひとりである──ボリビア・フォルクローレ音楽家にとっての家族と世代」
      第3部:討論
      コメント①瀬川昌久(東北大学名誉教授)
      コメント②椎野若菜(東京外国語大学)
      総合討論


      連絡・お問い合わせ先:
        E-mail: datsukazoku.2023@gmail.com(シンポジウム事務局)

      本シンポジウムは、JSPS科研費JP23HP0003の助成を受けたものです。


過去の公開シンポジウム

原子力マシーンとちっちゃいこえー文化人類学者と詩人の対話

    日時:2022年12月4日(日)13:00~18:30

    場所:JMSアステールプラザ中ホール (広島県広島市中区加古町4-17)
    対面のみでの開催 一般公開 参加費無料 事前予約不要

    主催:日本文化人類学会

    協力:広島大学平和センター、広島文化人類学プロジェクト研究センター(TAIHI)


    趣旨:
      日本文化人類学会では、広く人類学的な考え方を知ってもらうため、毎年、公開シン
      ポジウムを開催しています。今回は、広島で原爆の問題を中心に考えます。被爆した
      のは人間だけではないし、広島と長崎だけでもありません。原爆をグローバルな「原
      子力マシーン」のなかで捉え直しながら、そこから漏れ出す人間や動物や植物たちの
      「ちっちゃいこえ」を聴きとり、それを表現することの意味について、詩人のアー
      サー・ビナード氏をゲストに迎え、詩的想像力と人類学的想像力の対話を通して探っ
      ていきます。

    プログラム:

      第1部 
      挨拶 13:00-13:05
    • 日本文化人類学会理事(伊藤 泰信)

      研究報告 13:05-13:30
    • 内山田 康「フランスは偉大でポリネシアはちっぽけ」

      絵本朗読 13:30-14:20
    • 写真絵本『さがしています』より
      作:アーサー・ビナード 写真:岡倉 禎志 曲:高嶋 圭子
      朗読:アーサー・ビナード  ピアノ:樋口 佳祐
      「おはようございます」 ヴァイオリン:高旗 健次
      「焼けこげた鉄瓶」   チェロ:阿曽沼 裕司
      「いらっしゃいませ」  ヴィオラ:重森 玄貴

    • 絵本『ドームがたり』
      作:アーサー・ビナード 画:スズキコージ 曲:坪北 紗綾香
      朗読:アーサー・ビナード
      チェロ:阿曽沼 裕司 マリンバ:西村 安世 ピアノ:樋口 佳祐

      対談 14:20-15:15
    • 詩人アーサー・ビナードに聞く   聞き手:松嶋 健

      第2部 
      研究報告 15:25-16:30
    • 中村 沙絵「からだのちっちゃいこえを聴いてきた水俣の臨床から」
    • 吉田 真理子「海を耕す:瀬戸内海の再生、複数種の時間」
    • 箭内 匡「「植物人類学」とピカをめぐる経験」

      被爆樹木楽器によるミニコンサート 16:30-16:55
    • 曲:S. ラフマニノフ 三重奏曲第1番ト短調「悲しみの三重奏曲」(1892)
      ヴァイオリン:高旗 健次 
      チェロ:阿曽沼 裕司 
      ピアノ:樋口 佳祐

      第3部 
      紙芝居 17:05-17:30
    • 『ちっちゃいこえ』
      作:アーサー・ビナード 絵:丸木 俊/丸木 位里『原爆の図』より
      曲:中村 暢之
      紙芝居:アーサー・ビナード 
      ヴァイオリン:高旗 健次 
      ピアノ:樋口 佳祐

      ディスカッション(登壇者全員) 17:30-18:30時頃

    • エンディング  挨拶 広島大学平和センター長(川野 徳幸>

    • 総合司会 中空 萌

    連絡・お問い合わせ先:
    • 中四国人類学談話会事務局
    • E-mail: chushikoku604[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています。)

    本シンポジウムは、JSPS科研費JP22HP0005の助成を受けたものです。


過去の公開シンポジウム

人類学からみる現代世界の信用と負債―「人間の経済」に向けて

    日時: 2021年11月6日(土)13:00~17:00

    場所: オンライン開催(要予約)

    共催: 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用共同研究課題「負債の動態に関する比較民族誌的研究:

    趣旨:
      人類にとって信用や負債とは何か。新型コロナウィルスの流行にともなう商業経済の沈滞により、個
      人、法人、国家の債務状況は悪化傾向にある。現代経済に信用取引や負債の仕組みは不可欠である一
      方、過剰な債務の累積は世界的な危機を引きおこしかねない。本シンポジウムでは、人類学者デヴィッ
      ド・グレーバーが遺した「人間経済human economics」概念を手がかりとして、人間や物の価値が貨
      幣の暴力によって数値化されることのない、多元的な信用・負債のあり方をあきらかにする。このこと
      により、現代世界において「他者を信じ他者に負う」ことがもちうる創造的な可能性を追求する。

    プログラム:

      趣旨説明
    • 佐久間寛(明治大学)「他者を信じ他者に負う:人類学から見る信用と負債の世界」
      第1部 「信用と貨幣」
    • 講演 箕曲在弘(早稲田大学)「コーヒーの仲買人は高利貸しなのか?:ラオスのコーヒー産地における農家と仲買人の関係」
    • 講演 小川さやか(立命館大学)「借りをまわすしくみとプラットフォーム資本主義ータンザニア商人を事例に」
      第2部 「暴力と負債」
    • 講演 佐川徹(慶應義塾大学)「暴力の貸しを取り返す:東アフリカ牧畜社会における復讐/感染/代替の論理」
    • 講演 松村圭一郎(岡山大学)「負債と労働の関係について:D.グレーバーの労働論」
      第3部 討論
    • コメント 土佐弘之(神戸大学)、片岡大右(慶應義塾大学)

    連絡・お問い合わせ先:
    • E-mail: debtstudies.jpn[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています。)
    • Twitter:https://twitter.com/debtstudies

    *本事業は、JSPS科研費JP21HP0003の助成を受けたものです。

アイヌ民族と博物館―文化人類学からの問いかけ

    日時: 2020年01月26日(日)13:00~17:30

    場所: 法政大学市ヶ谷キャンパス 富士見ゲート G401教室

    共催: 法政大学国際日本学研究所、日本人類学会、日本考古学協会、北海道アイヌ協会

    趣旨:
      このシンポジウムは、これまで3回にわたって行われてきた、日本人類学会、日本考古学協会、北海道
      アイヌ協会共催による公開シンポジウムの第4回目です。「これからのアイヌ人骨・副葬品に係る調査
      研究のあり方に関するラウンドテーブル」(報告書は、2017年4月に公表、以下、RT)で示された、社
      会還元の一部として行われてきたもので、今回は、昨年からこのラウンドテーブルに参加している、
      日本文化人類学会の主催にて行われるものです。今回のシンポジウムではアイヌ研究における文化人
      類学の役割に注目します。特に博物館を取り上げ、グローバル規模でのミュージアム展示の歴史や社
      会的役割を踏まえたうえで、博物館にかかわる文化人類学の研究の取り組みを反省的に考察します。
      そして今後、文化人類学がアイヌ民族との関係をどう発展させてゆくかを展望します。

    プログラム:

      司会
    • 窪田幸子(神戸大学)
    • 太田好信(九州大学)
      発表者
    • 山崎幸治(北海道大学)
    • 斎藤玲子(国立民族学博物館)
    • 出利葉浩司(北海学園大学)
      コメンテーター
    • 佐藤宏之(東京大学)
    • 篠田謙一(国立科学博物館)
    • 阿部一司(北海道アイヌ協会)
    • 佐藤幸雄(北海道アイヌ協会)

    提案者(連絡・お問い合わせ先):
    • 窪田幸子(日本文化人類学会理事および倫理委員会委員、「RT」ならびに「研究倫理検討委員会」準備委員会委員)
      E-mail: kubotas[at]people.kobe-u.ac.jp(@を[at]に置き換えています。)
    • 太田好信(日本文化人類学会倫理委員会委員、「RT」ならびに「研究倫理検討員会」準備委員会委員)
      E-mail: yoshota[at]scs.kyushu-u.ac.jp(@を[at]に置き換えています。)

医学教育と文化人類学の新しい協働の形:現場への貢献可能性を探る

    日時: 2019年11月09日(土)13:00~18:00

    場所: 関西大学千里山キャンパス 第三学舎A202教室

    趣旨:
      2017年03月31日に公表された平成28年度改訂版の「医学教育モデル・コア・カリキュラム」には、「文
      化人類学(主に医療人類学)」に関する記述が盛り込まれている。そこで本シンポジウムでは、これま
      で医学教育と密接にかかわってきた文化人類学者の知見と、医学教育の専門家による文化人類学教育へ
      の期待と可能性についての見通しを共有することで、医学教育と文化人類学の新しい協働の形を探って
      いく。

    プログラム:

      趣旨説明
    • 浜田 明範(関西大学)
      発表
    • 倉田 誠(東京医科大学)「『教養』と『臨床』のあいだ―医学教育における複合的知的基盤の形成と人類学の役割」
    • 飯田 淳子(川崎医療福祉大学)「臨床と関連づけた人類学教育の開発」
    • 星野 晋(山口大学)「人をつくり、地域をつくる―地域医療教育における文化人類学の可能性」
    • 春田 淳志(筑波大学)「どのように人類学の知見を医学教育に活用するのか?」
      コメンテーター
    • 藤崎 和彦(岐阜大学)
    • 田代 志門(東北大学)
      ディスカッション進行
    • 伊藤 泰信(北陸先端科学技術大学院大学)

    備考:
    • シンポジウムへは会員・非会員問わず、どなたでも無料でご参加いただけます。
    • 事前申し込みは不要です。

    連絡・お問い合わせ:
      浜田 明範(関西大学)
      E-mail: ahamada[at]kansai-u.ac.jp(@を[at]に置き換えています。)

    *本事業は、科学研究費補助金研究成果公開促進費(課題番号19HP0003)による助成を受けています。

現在・未来の経済社会に向けた人類学的知の再構築―ブロックチェーンからシェアリング経済まで―

    日時: 2018年12月23日(日)13:00~18:00

    場所: 立命館大学衣笠キャンパス 創思館カンファレンスルーム [アクセス]

    趣旨:
      ICTやIoT、ブロックチェーンや仮想通貨、AI等の発展が人類の未来にもたらす衝撃や、シェアリング経
      済(共有型経済)やフリー経済といった新しい経済社会の勃興が議論されるようになって久しい。文化
      人類学は、こうした来るべき人類の未来の価値の根幹に関わる、貨幣や人間=機械、シェアや協働、贈
      与や分配、コモンズ、共同体をめぐって理論と実証研究を積み重ねてきた。人類はどこから来てどこへ
      向かおうとしているのか。この問いがいまほど求められている時代はないだろう。この講演会では、ブ
      ロックチェーンの専門家や社会文化活動の実践者との対話を通じて、文化人類学の知的営みがこれから
      の経済社会の礎となる考え方・価値創造にいかに貢献しうるかを問い、人類学知の新しい可能性を切り
      拓くことをめざす。参加者の皆様と未来の人類社会の創造に何が必要かをともに考えてみたい。

    プログラム:

    • 13:00-13:15 趣旨説明 小川 さやか(立命館大学)
      第1部 貨幣とテクノロジーとの未来を展望する
    • 13:15-13:45 講演 斉藤 賢爾(慶應義塾大学)「サイボーグ化する社会と貨幣経済の終焉」
    • 13:45-14:15 講演 深田 淳太郎(三重大学)「『原始貨幣』と仮想通貨―ひっかかり/つながりを作り出す」
    • 14:15-14:45 講演 久保 明教(一橋大学)「AI/ ロボットとは何か―知能機械の人類学」
    • 14:45-15:10 休憩
      第2部 シェアと所有から未来を展望する
    • 15:10-15:40 講演 アサダ ワタル(文化活動家)「表現による感性のシェア、コミュニティへの迂回路」
    • 15:40-16:10 講演 平田 晶子(東海大学)「SNS で育まれる東北タイの芸能集団の保証システム」
    • 16:10-16:40 講演 丸山 淳子(津田塾大学)「分けあうことは疲れる、分けあわないことも疲れる―現代の
      狩猟採集民社会から考えるシェアリング」
    • 16:40-17:00 休憩
    • 17:00-18:00 総合討論 コメンテーター 飯嶋 秀治(九州大学) 松田 素二(京都大学)

    備考:
    • シンポジウムへは会員・非会員問わず、どなたでも無料でご参加いただけます。
    • 事前申し込みは不要です。

    お問い合わせ:
      立命館大学先端総合学術研究科
      E-mail: machingirl225[at]gmail.com(@を[at]に置き換えています。)

    *本事業は、科学研究費補助金研究成果公開促進費(JSPS科研費 JP18HP0005)による助成を受けています。

明日を拓くエスノグラフィー:混迷の時代の課題発見と解決

    後援: 立教大学観光学部

    日時: 2017年11月11日(土)13:00~18:00

    場所: 立教大学池袋キャンパス5号館3階5322 [キャンパスマップ]

    趣旨:
      文化人類学の手法として生まれたエスノグラフィーは、質的調査の広がりとともに人類学以外の学術分
      野、またビジネスや防災などの職域にも広まりつつあります。エスノグラフィーはいま、書かれた「作
      品」としてのみならず、社会的問題発見と課題解決のツールとしても注目されています。本シンポジウ
      ムは人類学、歴史工学、ビジネス領域における質的調査やエスノグラフィーの応用例を相互参照し、抱
      える課題を討議することで、エスノグラフィーの可能性を追求します。

    プログラム:

    • 門田岳久(立教大学観光学部准教授)「趣旨説明」
    • 発表① 内藤直樹(徳島大学総合科学部准教授)「人類学のマーケティング/マーケティングの人類学:地方創生時代の地方大学における人類学的支援の可能性と限界」
    • 発表② 中谷礼仁(早稲田大学創造理工学部教授)「千年村プロジェクトとチェックリスト」
    • 発表③ 鈴木麻美子(株式会社日本総合研究所リサーチコンサルティング部門シニアマネージャー)「人間中心デザインのためのエスノグラフィックアプローチ」
    • 発表④ 望主雅子・山本健吾(株式会社リコーSmart Vision事業本部)「企業におけるエスノグラフィーの意義と課題」
    • コメント 川田牧人(成城大学文芸学部教授)
    • ディスカッション進行 木村周平(筑波大学大学院人文社会系助教)

    備考:
    • シンポジウムへは会員・非会員問わず、どなたでも無料でご参加いただけます。
    • 事前申し込みは不要です。

    連絡先・お問い合わせ:
      門田岳久(立教大学)
      E-mail: kadota[at]rikkyo.ac.jp(@を[at]に置き換えています。)

    *本事業は、科学研究費補助金研究成果公開促進費(課題番号17HP0004)による助成を受けています。

現代社会における人文・社会科学とは何か―文化人類学からの応答の試み

    日時: 2016年11月06日(日)13:00~18:00 (開場12:30)

    場所: 福岡市西区早良区西新2-16-23 九州大学・西新プラザ 会議室A・B [アクセス]
    • 福岡市市営地下鉄・西新駅より徒歩10分~15分

    開催趣旨:
      人文・社会科学系諸学の社会的存在意義が問われている昨今、本シンポジウムは、人文・社会科学とは
      何かという問いに対し、人文・社会科学全体の過去と現在とを見渡し、この問いに文化人類学から応答
      しようという試みである。

    プログラム:

    • 13:00-13:10 太田好信(九州大学大学院・比較社会文化研究院・教授)「シンポジウムの趣意説明」
    • 13:10-13:35 太田好信「人文・社会科学のヴィジョンを描くための第一歩」
    • 13:35-14:00 浜本満(九州大学大学院・人間環境学研究院・教授)「局留めのメールに受け取り手はいるのか」
    • 14:00-14:25 慶田勝彦(熊本大学・文学部・教授)「『カウンターポイント』としての人文・社会科学の実践に向けて」
    • 14:25-14:40 休憩
    • 14:40-15:05 古谷嘉章(九州大学大学院・比較社会文化研究院・教授)「地球社会統合科学府と物質性の人類学」
    • 15:05-15:30 清水展(京都大学・東南アジア研究所・教授)「ポール・ファーマーと中村哲―医療人類学の活動から社会批評・建設へ」
    • 15:30-15:55 山本真鳥(法政大学・経済学部・教授)「ジェンダー概念より切り結ぶ人文・社会科学」
    • 15:55-16:20 吉見俊哉(東京大学大学院・情報学環・教授)「シンポジウム全体の総括とコメント」
    • 16:20-16:45 登壇者からディスカッサント、ならびに他の登壇者の発表に対するコメントや質問への応答    
    • 16:45-17:00 休憩
    • 17:00-18:00 フロアとの質疑応答(事前配布した質問用紙にもとづく)

    司会:
    • 波平恵美子(お茶の水女子大学・名誉教授)

    備考:
    • 公開で開催されます。どなたでも自由にご参加ください。
    • 事前申込不要、参加費無料。

    連絡先・お問い合わせ:
      太田好信(九州大学大学院・比較社会文化研究院)
      E-mail: yoshota[at]scs.kyushu-u.ac.jp(@を[at]に置き換えています。)

    *本事業は、独立行政法人日本学術振興会平成28年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)
    (研究成果公開促進費)(JSPS 科研費JP16HP0006)、ならびに公益信託澁澤民族学振興基金
    平成28年度民族学振興プロジェクトから助成を受けています。

人類学的想像力の効用

    共催: 金沢大学人間社会研究域付属 国際文化資源学研究センター

    日時: 2015年11月8日(日)13:30〜17:30(開場12:30)
    場所: 石川県政記念しいのき迎賓館3F セミナールームB [アクセス]
    • 〒920-0962 石川県金沢市広坂2丁目1番1号
    • 金沢駅よりバスにて「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩5分

    開催趣旨:
      本シンポジウムは、「人類学的想像力」をキーワードに、それが有効に生かされる災害現場、医療現場、
      伝統工芸の工房での研究・実践事例を紹介することで、現代的課題に力を発揮する文化人類学の効用
      を学生や一般市民に知ってもらうことを目的とする。
      文化人類学は「未開社会」の消滅とともに終わった過去の学問ではなく、現代社会の課題に対処し、未
      来の社会を築いていく上で欠かせない役割を果たす学問であることを、世の人に訴える機会とする。

    プログラム:

    • 開会あいさつ 真島一郎(日本文化人類学会総務理事・東京外国語大学)
    • 基調講演 関根康正(日本文化人類学会長・関西学院大学)
      「文化人類学の想像力」
    • 趣旨説明 鏡味治也(金沢大学)
      「人類学的想像力の効用」
    • 講演1 高倉浩樹(東北大学)
      「災害現場での想像力」
    • 講演2 鈴木七美(国立民族学博物館)
      「医療現場での想像力」
    • 講演3 松村恵里(金沢大学)
      「伝統工芸職人の想像力」
    • 全体討論
      「現代的課題に向けた人類学的想像力」
    • コメント 松田素二(京都大学)

    司会・オーガナイザー:
    • 鏡味治也(金沢大学)

    備考:
    • 公開で開催されます。どなたでも自由にご参加ください。
    • 事前申込不要、参加費無料。

    連絡先・お問い合わせ:
      伊藤梢(シンポジウム事務担当/金沢大学)
      E-mail: kozue-ito[at]stu.kanazawa-u.ac.jp (@を[at]に置き換えています)

    *本事業は、独立行政法人日本学術振興会平成27年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)
    (研究成果公開促進費)の交付を受けて実施されます。(JSPS 科研費15HP0005)

大学で学ぶ文化人類学:フィールドワーク教育の試みと可能性

    共催: 愛知県立大学地域連携センター、中部人類学談話会

    日時: 2014年7月26日(土)13:30〜16:45(開場13:00)
    場所: 愛知県産業労働センターウインクあいち 10階 大会議室1001
    趣旨:
      本シンポジウムは、「学生が自ら現地調査する」ことに重きを置いた教育実践事例を紹介することで、
      大学での文化人類学教育の魅力を示すことを目的とします。
      学生たちとともにフィールドへ出かけ、さまざまな方法を組み合わせながら調査と成果公開、
      社会への還元に取り組んでいる事例をもとに、文化人類学教育のこれからについて考えます。

    プログラム:

    • あいさつ 真島一郎(日本文化人類学会総務理事)
    • あいさつ 後藤明(中部人類学談話会会長)
    • 趣旨説明 亀井伸孝
      「大学で学ぶ文化人類学:フィールドワーク教育の試みと可能性」
    • 赤嶺淳(一橋大学大学院社会学研究科)
      「学生とともに聞き書きをする:インタビューと記録の技法」
    • 亀井伸孝(愛知県立大学外国語学部国際関係学科)
      「学生とともに写真展をする:野外撮影の技法と公開の姿勢」
    • 南出和余(桃山学院大学国際教養学部国際教養学科)
      「学生とともに映像作品を作る:映像人類学の技法と新たな表現発信」
    • 内藤直樹(徳島大学総合科学部社会創生学科)
      「学生とともに地域に暮らす:調査実習と地域への成果還元」
    • 竹川大介(北九州市立大学文学部人間関係学科)
      「学生とともに店を出す:市場からまなぶ人づきあい」
    • 松田凡(京都文教大学総合社会学部)
      「学生とともにエチオピアを訪ねる:海外調査実習と国際協力」
    • コメント 和崎春日(中部大学国際関係学部・民族資料博物館)
    • 総合討論「文化人類学の未来とフィールドワーク教育」

    司会・オーガナイザー:
    • 亀井伸孝

    学会50周年記念公開シンポジウム「人類学の明日、人類学との明日―『いま・ここ』から考える」

      共催: 東京大学文化人類学研究室

      日時: 2014年5月11日(日)13:30~16:30
      場所: 東京大学駒場キャンパス 18号館ホール [アクセス]

      プログラム: 

      • 開会挨拶:小泉潤二(日本文化人類学会長、大阪大学教授)
      第1部 講演
      • 船曳建夫(東京大学名誉教授)「文化人類学で日本国憲法を読む―象徴/神話、平和/調停、人権/出自」
      • 與那覇潤(愛知県立大学准教授)「『日本人らしさ』の現在――史論家の目で見た『隣の人類学』」
      第2部 パネルディスカッション
      • 船曳建夫、與那覇潤、陳天璽(早稲田大学准教授)、小川さやか(立命館大学准教授)

    学会50周年記念公開シンポジウム「アートと人類学―いまアートの普遍性を問う」

      本シンポジウムは、学会50周年記念事業の一環です。創立40周年を迎える国立民族学博物館の記念事業と共同で、国立新美術館で開催される企画展「イメージの力――国立民族学博物館コレクションにさぐる」の関連企画として開催されます。

      日時: 2014年4月12日(土) 14:00~16:30
      場所: 国立新美術館講堂

      講演:

      • 久保明教(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) 「美術館とフィールドの狭間で」
      • 登久希子(大阪大学大学院人間科学研究科) 「『芸術作品』について再考する」
      • 里見龍樹(日本学術振興会) 「イメージと向き合う人類学」
      • コメンテーター: 青木保(国立新美術館) 、 港千尋(多摩美術大学美術学部)、風間洋一(東京大学大学院総合文化研究科)

      モデレータ:
      • 春日直樹(一橋大学大学院社会学研究科)
     

    現代文化人類学のフィールドワーク力―人類学は現代世界をどうみるか?

      日時: 2013年11月17日(日) 13:30~17:00
      場所: 京都大学百周年時計台記念館国際交流ホール
      目的:
      • グローバル化が急速に進展する現代世界をフィールドワークしている若手研究者の研究発表を通じて、人類学の新しい可能性を提示する。
      講演:
      • 久保明教(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
        「還元と多様性―インドITの人類学的研究」
      • 中谷和人(日本学術振興会)
        「生の実践としての芸術へ―デンマークの障害者美術学校を事例に」
      • 北村毅(早稲田大学琉球・沖縄研究所)
        「『戦争の記憶』をフィールドワークすること」
      • 宮西香穂里(メリーランド大学アジア校)
        「フェンスの内と外―在日米軍兵士たちとの10年」
      • 小川さやか(立命館大学先端総合学術研究科)
        「草の根のグローバル化のダイナミズム―東アフリカ商人の模造品交易を事例に」
      • コメンテーター:太田好信(九州大学大学院比較社会文化学府)

      オーガナイザー:
      • 松田素二(京都大学大学院文学研究科)

    食と儀礼をめぐる地球の旅―先住民文化からみたシベリアとアメリカ

      日時: 2012年11月10日(土) 13:00~17:30
      場所: 東北大学片平さくらホール(仙台市青葉区片平町2丁目1-1 東北大学片平キャンパス内)
      目的:
      • 南米・北米・シベリアにまたがる古代文化と現代世界を往復しながら、人間生活の根幹をなす食べ物と世界観と宗教にかかわる儀礼を中心に最新の研究成果を講演し、新しい世界理解を提示したい。研究者との懇談も可能なフィールドワーク写真展を同時開催。

      講演:
      • 高倉浩樹(東北大学准教授)「趣旨説明」
      • 加藤博文(北海道大学教授) 「狩猟対象から儀礼対象へ―シベリアにおける食儀礼の起源」
      • 吉田睦(千葉大学教授) 「シベリア・トナカイ牧畜先住民における食の多様な世界」
      • 本多俊和[スチュアートヘンリ](放送大学教授) 「極北地帯の食の歴史―遺跡から見えるもの、見えないもの」
      • 岸上伸啓(国立民族学博物館教授) 「アラスカ先住民イヌピアットの捕鯨と捕鯨祭」
      • 坂井正人(山形大学教授) 「ナスカの地上絵の調査からみた食と儀礼」
      • 若林大我(法政大学非常勤講師) 「中央アンデス高地における日常食と儀礼食―農牧複合社会と牧畜専業社会との比較」

      オーガナイザー:
      • 高倉浩樹(東北大学准教授)

    人類学の社会的貢献―ビジネス、災害、地域連携

      日時: 2011年11月26日(土) 13:00~17:30
      場所: 静岡県立大学看護学部 13411教室
      目的:
      • 文化人類学における、新たな社会への関与を志向する近年の成果を報告し、様々な立場の参加者の議論を通じて、人類学のもつ可能性についての理解を深める

      講演:
      • 玉置泰明(静岡県立大学教授) 「趣旨説明」
      • 木村周平(富士常葉大学准教授) 「エスノグラフィが教える“災害に巻き込まれたらどうなるか?”」
      • 森正美(京都文教大学教授) 「文化を学んで、地域を変える―京都・宇治における学生による観光まちづくり」
      • 伊藤泰信(北陸先端科学技術大学院大学准教授) 「産業・ビジネスと人類学―どのように関わるのか/貢献しうるのか」
      • 猪瀬浩平(明治学院大学准教授) 「大学ライフを人類学化する―明治学院大学共通科目Go Westの取り組みから」
      • コメント 田中聡(富士常葉大学教授)
      • 質疑応答、総合討論

      オーガナイザー:
      • 玉置泰明(静岡県立大学教授)

     

    人類学とアイヌ研究―日常としてのフィールドワーク

      日時: 2010年11月13日(土) 10:00~17:00
      場所: 北海道大学学術交流会館 第1会議室
      目的:
      • 文化人類学の基本であるフィールドワークの醍醐味と問題点について、日本の先住民族であるアイヌを事例として、当事者との対話を通じて考える。

      講演:
      • アイヌ・先住民研究の現場から
        • 桑山敬己(北海道大学大学院文学研究科教授) 「趣旨説明」
        • 岩崎グッドマンまさみ(北海学園大学人文学部教授) 「調査する側と調査される側」
        • 加藤博文(北海道大学大学院文学研究科准教授) 「誰のための何のための研究か」
      • アイヌ文化展示の現場から
        • 北原次郎太(財団法人アイヌ民族博物館学芸員) 「アイヌから見たアイヌの人とモノ」
        • 山崎幸治(北海道大学アイヌ・先住民研究センター助教) 「博物館のアイヌ展示に集う人たち」
      • 若者が語るアイヌ研究と伝承の未来
        • 北海道でアイヌ研究を目指している学生、およびアイヌ文化の伝承者となるための訓練を受けている若者を招いて、将来のあるべき姿を語る。

      オーガナイザー:
      • 桑山敬己(北海道大学大学院文学研究科教授)


      * 過去の記事において、シンポジウムの開始時刻に誤りがあったことが判明致しました。関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
     

    人類学で世界を見る―医療・生活・政治・経済

      日時: 2009年11月14日(土) 13:30~17:30
      場所: 大阪ビジネスパークTWIN21 MIDタワー会議室
      目的:
      • 医療、生活、政治、経済の各分野から現代的なトピックを取り出し、これを文化人類学的な視点からあらためて検討し直して、一般の人々に向けてわかりやすく提示する。

      講演:
      • 春日直樹 「趣旨説明―活きた現実をとらえ直す」
      • 高橋絵里香 「在宅介護―家庭/社会という『幸福』をもとめて」
      • 森田良成 「貧乏―『カネ』がないとはどういうことか」
      • 猪瀬浩平 「障害―健常/障害の境界を揺るがす」
      • 太田心平 「反日感情―国史認識とその相互作用」
      • 中川理 「地域通貨―社会に埋め込まれた経済、再び?」
      • 田中雅一 「軍隊―ナショナルとトランスナショナル」

      オーガナイザー:
      • 春日直樹(大阪大学大学院人間科学研究科教授)

    「もの」から見る人間の文化と社会―民族芸術と工芸の人類学

      日時: 2008年11月15日(土)
      場所: アステールプラザ大会議室A 広島市中区加古町4-17

      講演:
      • 窪田幸子(広島大学大学院総合科学研究科准教授) 「オーストラリア先住民のアート―ローカルな意味、グローバルな意味」
      • 中谷文美(岡山大学大学院社会文化科学研究科教授) 「伝統染色を織ること、着ること―バリ島の布と社会」
      • 松井健(東京大学東洋文化研究所教授) 「工芸の人類学を考える三つのヒント」

      司会:
      • 小川了(東京外国語大学名誉教授)

      オーガナイザー:
      • 窪田幸子(広島大学大学院総合科学研究科准教授)


    「もの」から見る人間の文化と社会

      日時: 2007年11月10日(土)
      場所: 杉並公会堂小ホール

      講演:
      • 加藤泰建(埼玉大学教養学部教授) 「南米古代アンデス文明の遺産」
      • 上橋菜穂子(川村学園女子大学人間文化学部准教授) 「観光と文化―オーストラリア先住民の土産物」
      • 湖中真哉(静岡県立大学国際関係学部准教授) 「捨てられた『もの』のゆくえ―ケニア・サンブルの廃物資源利用」

      司会/オーガナイザー:
      • 山本真鳥(法政大学経済学部教授)

    「もの」から見る人間の文化と社会―贈り物の人類学

      日時: 2007年9月29日(土)
      場所: 神戸国際会館

      講演:
      • 小林繁樹(国立民族学博物館文化資源研究センター教授) 「オセアニアの人間関係をつむぐ石と貝の宝物」
      • 岸上伸啓(国立民族学博物館先端人類科学研究部教授) 「北アメリカ北西海岸先住民のポトラッチ」
      • 杉本星子(京都文教大学人間学部教授教授) 「インドの結婚と花嫁の豪華な持参財」

      司会/オーガナイザー:
      • 須藤健一(神戸大学大学院国際文化研究科教授)